最近では副業でせどりを始める人も多く「いずれせどりで独立したい」と考えている人もいるのではないでしょうか。
ただし、せどりという物販をやる以上、安易に独立してしまうとリスクを負うことになってしまいます。
専業として約3年活動している私の経験上、せどりで独立するために準備しておいいた方がいいな、ということがあります。
- せどりで独立する前に知っておいた方がいいことってあるの?
- せどりで独立する目安が知りたい
といった方のために、せどりで独立するために準備すべき5つのことを紹介したいと思います。
せどりで独立するために準備すべき5つのこと
せどりで独立するために準備すべきことは、以下のとおりです。
- 副業でしっかり実績を積むこと
- ある程度の貯金をしておくこと
- キャッシュフロー管理を身に付けておくこと
- 税金について理解しておくこと
- 最悪の状況を想定しておくこと
副業でしっかり実績を積むこと
せどりで独立した人の中には、副業としてあまり実績はないけど、会社を辞めて背水の陣でせどりに臨んで実績を出している人もいます。
しかし、それはよっぽどの決意と行動力がないとできません。
物販をやる以上、在庫リスクやキャッシュフローリスクがあるため、副業でしっかり稼げるスキルを見つけてから独立する方がリスクが少ないです。
貯金をしておくこと
独立するのであれば、ある程度の貯金をしてからにしましょう。
会社員の安定した給料とは違い、毎月の収入にばらつきが出てしまうことが普通です。
また、体調を崩して仕事ができなくなってしまうと、収入が止まってしまうことになります。
ある程度の在庫を持っていればしばらくは生活できるかもしれませんが、それでもビジネスとしては停滞することになるので、収入はどんどん減っていきます。
貯金があることで、心の安心にも繋がりますし、万が一のときの備えにもなります。
貯金の目安としては、最低でも半年は生活できる金額は欲しいところです。
半年生活できる金額があれば、かなり安心することができます。
キャッシュフロー管理をしっかり身につけること
副業の場合、正直あまりキャッシュフローリスクを感じないですよね。
なぜかと言うと、副業せどりの収入がゼロだとしても、本業の収入があれば生活できるから。
仮に副業せどりのキャッシュフローが赤字になったとしても、最悪、本業の収入で補うことができますよね。
そのため副業せどりの場合、キャッシュフローをあまり意識せず、せどりをしているという人も多いかと思います。
実際に私も副業せどらー時代は、そこまでキャッシュフローを意識してやっていませんでした。
本業があるので、どこかしら保険があるといった感覚があったので。
しかし、専業せどらーになった場合、キャッシュフローの赤字は痛手となってしまいます。
- 今月はいくら仕入れたのか
- クレジットカードの支払いはいくらあるのか
- アマゾンからの入金はいくらあるのか
こういったことをしっかり把握しておかないと、キャッシュフローの流れを掴むことができません。
先ほど説明したように、利益は出ているのに手元にお金が残らない、お金が減っているなんてことにもなりかねません。
そうならないためにもキャッシュフロー管理は、副業時代からしっかりと身に付けるようにしておいた方がいいです。
手元にしっかりお金を残すせどりをしていくこと。
せどりで独立するのであれば、このことは意識しておきましょう。
キャッシュフロー管理が苦手な方は、クラウド会計ソフトFreeeを使うといいです。お金の流れが一目瞭然になる上に、確定申告もサクッとできるようになります。
詳しくは、せどりにおすすめの会計ソフト3選【確定申告もカンタン】で解説しているので参考にしてみてください。
税金について理解しておくこと
会社員の場合、税金は給料から天引きされているので、税金についてさほど意識していない人も多いかと思います。
実際に私も会社員のときは「税金は給料から勝手に引かれてるもの」くらいにしか思っていませんでした。
しかし、独立して個人事業主になると、税金・保険・年金などすべて自分で支払う必要があります。
そのため「生活費+税金」を考慮した金額が、せどりで独立して生活していくために、最低限必要な金額になってきます。
なので独立するのであれば、どんな税金があってどのくらいの金額を払わなければいけないかを知っておく必要があります。
というのも、独立して利益は残せているけど、税金を支払ったらあまり手元に残らない、なんてことにもなってしまいます。
平均的なサラリーマンで計算すると、次のような感じかと思います。
平均的サラリーマンの場合で手取りが約30万円だとすると、せどりで独立してから稼ぐべき金額は、月の手残りとして50万円が最低ラインかなといった感じです。
あくまで平均的な話ですし、環境は人それぞれ違うので、あくまで1つの目安としてですが。
ちなみに税金は、以下のようにけっこう多いです。
- 国民健康保険
- 国民年金
- 個人事業税
- 住民税
- 所得税
- 消費税
- 予定納税
税金については、節税・税金・確定申告に関する本「フリーランス&個人事業主のための確定申告」を読んでおいてあらかじめ、理解を深めておいた方がいいです。
最悪の状況を想定しておくこ
あらかじめ準備をしておいても、将来的に何が起こるかわかりません。
そういった時のために、最悪の状況を想定しておきましょう。
最悪の状況とは、せどりで稼げなくなった時のことです。
私の場合、以下のような覚悟を持って独立しました。
バイトをしてでも食いつないで、その間に他の仕事を探す
収入は激減するものの、なんとか食べていくことはできると思います。
せどりで独立したのに、「せどりで食べていけなくなった」というのは、残念な結果です。
とはいえ、人生は何が起こるかわからないもの。もしそうなったら、どうやって生活していくかまで考えておきましょう。
そうならないために貯金をしておく必要があるのですが、稼げなくなった時の最低ラインが許容できるのであれば、独立することはそこまで怖くはないです。
独立する最適なタイミングとは
独立の最適なタイミングは確信が持てたとき
冒頭でも書きましたが、独立のタイミングは人それぞれです。
- たいして稼げてなくても、独立後に背水の陣で稼ぐせどらー
- 本業と同じくらい稼げるようになって、貯金も1年以上生活できるくらい貯めてから独立するせどらー
独立してせどりで稼いでる人はたくさんいますが、いろんなタイミングで独立しています。
1つ言えることは、「せどりで独立しても、しばらくは食べていける」と確信が持てたタイミングです。
目安として、私の場合を紹介します。
- 副業せどりで月利20~30万円くらいを継続
- 半年くらい生活できる貯金
- Amazon在庫数は700くらい
私の場合は、上記のようなタイミングです。
せどりのスキル的にも専業として稼いでいく自信はありましたし、何かあってもしばらくは生活していける状態を作ってから独立しました。
私はビビりなので、本当はもっと資金的余裕を持ちたかったのですが、早く仕事を辞めたかったので上記のようなタイミングでした。
不安なら有休を使って専業デモをしてみる
スキル的、金銭的余裕があっても不安な方は、
- 有給を使って平日午前から仕入れに回ってみる
- 土日どちらかも1日仕入れに行ってみる
といった組み合わせで「専業せどらーに近い感じで仕入れに回ってみる」のもいいかと思います。
専業と同じくらい仕入れに回れるわけではありませんが、どのくらい仕入れができるのかイメージしやすくなると思います。
独立前の収入の目安
とはいえ、ある程度の基準が欲しいと思っている人もいるかと思いますので、収入としての目安をお伝えしたいと思います。
この意見は様々かと思いますが、私の意見としては次の通りです。
環境によって異なるのですが、このくらいが最低ラインの目安になります。あくまで最低ラインです。
「生活費と同じくらい利益」「給料と同額の利益」が出せたら独立する目安ともいわれますが、正直そこまでなくてもいいかなと思っています。
その理由としては、副業としてせどりをする場合、本業が8時間だとすると、副業せどりに使える時間はせいぜい1日3時間くらいかと思います。
たぶんこれでも多い方ですよね。
専業になれば、副業時代の2倍以上の活動はできるので、副業時代の2倍以上の収入は軽く超えていきます。
なので、「現在の生活費の3分の2くらい」稼げていれば十分かなというのが私の意見です。
ただし家族持ちの場合は、油断すると苦労をかけてしまうこともあるかと思いますので、余裕をもって本業と同額程度稼げるようになってからの方が安心かと思います。
せどりで独立した後にやるべきこと
せどりで独立した後にやるべきことも紹介しておきます。
できるだけリスクを避けつつ、せどりで稼いでいくコツになるので、1つの参考にしていただければと思います。もちろん、副業時代から取り組んでおくのも全然OKです。
スキルの引き出しを多く持つこと
独立したら1本槍な稼ぎ方はおすすめできません。
例えば、以下のようなスキルしかないと不安が残ります。
- 本せどりの店舗仕入れしかできない
- 楽天ポイントせどりしかできない
1本槍な稼ぎ方だと「大きな規制が入って稼げなくなった」といった時に致命傷になります。
なので、少しずつでもいいのでスキルの幅を広げるようにしてください。
例えばですが、
- 本せどりの店舗仕入れ + 電脳仕入れ
- 本せどりの店舗仕入れ + おもちゃせどり(店舗)
- 本せどりの店舗仕入れ + ゲームせどり(店舗) + 情報発信
といったように、1つがダメでも他で稼いでいけるようなスキル幅を身につけておくのがおすすめ。
できるだけ引き出しを多く持っておくことで、より長く稼いでいくことができます。
コストを下げること
独立すると、何より意識しなければいけないのが「キャッシュフロー」。
会社員のように毎月安定した給料がもらえるわけではなく、毎月のように波があります。
- プライベートで散財している
- せどりの固定費が高すぎる
といったように、出費や固定費がかかりすぎていると、キャッシュフローを圧迫してしまいます。
極端な話ですが、生活コストが低ければ、稼がなければいけない額も低くてすみます。
いくら稼ぎたいとかは個人の価値観ですが、できるだけミニマルでいることで、キャッシュフローリスクを減らすことができます。
一人ビジネスをするなら、社員ゼロ! 会社は「1人」で経営しなさいを読んでおくと参考になるところが多いですよ。
効率化の投資はしよう
とはいえ、投資するべきところには投資すべきです。
- 価格改定ツール(日々のせどり作業の効率化)
- 会計ソフト(キャッシュフロー管理、確定申告)
- 外注化(出品、納品など)
「固定費はあまりかけたくない」と思っても、仕事の効率化に繋がることへは惜しまずに投資すべきです。
というのも、出品、価格改定、キャッシュフロー管理など自分以外でもできることは、あえて自分がやる必要はないからです。
それに、専業になると当然のように作業量は増えるので、せどりの作業で終わってしまいかねません。
自動でできることはツールや外注にお任せすることで、自分の時間を確保することにつながります。
自分の時間が確保できれば、
- 空いた時間をさらに仕入れに回せる
- 他のスキルを身につける時間が持てる
- 他のビジネスにも取り組める
といったように、個人としての幅を広げていくことができます。
せどりで独立してからの失敗談
せどりで独立してからの失敗談をお話ししたいと思います。
調子に乗りすぎてマイナス40万円
独立当初、イケイケの状態になってしまったばっかりに、マイナス40万もの赤字を叩き出してしまいました。
副業時代の仕入れ額は、バラツキはあるものの平均すると月に約50万円といったところ。
専業せどらーになると、副業時代と比べてせどりに使える時間が一気に増えるので、仕入れ量も大幅にアップします。
独立して1ヵ月目、2ヶ月目は、月に180万円ほどの仕入れをしていました。
しかし誤算だったのが、出品が追いつかなかったこと。
私は中古メディアをやっているので、検品だったり写真を撮ったりと出品に時間がかかります。副業時代の3倍以上の仕入れをしているわけで、その手間も3倍以上です。
そうなってくると当然のように出品が追いつかず、部屋に在庫がどんどん溜まっている状態に。
しかし、「毎日仕入れに行けるなんて最高!」といった感じで、仕入れの手を止めることが出来ませんでした。
当然のようにキャッシュフローが悪化し、結果的にマイナス40万円の赤字という結果に。
副業時代から在庫をたくさん構築しておいたのと、資金的にも余力をもって独立をしたので、リカバリーはできましたがとにかく反省ですね。
「自分のキャパシティー以上に仕入れをしてしまっては、出品が追いつかず資金を回収できなくなる」と、今さらながらに良い経験でした。
キャッシュフローがマイナス40万円というのは、専業せどらーとしては失格ですよね。
しかし、この失敗があるおかげで、キャッシュフローに関してはすごくシビアに考えることができるようになりました。
副業時代の仕入れの規模と、専業になってからの仕入れの規模とのギャップに注意が必要です。
専業になったからといってフルスロットルで仕入れをするのではなく、キャッシュフローを健全に保ちながら仕入れを拡大していくことが大切ですね。
モチベーションダウンで月の仕入れ額4万円
専業せどらーになると、何からも縛られることがないのでどうしても気が緩みがちです。
いちど気が緩んでそのままズルズルいってしまうと、なかなか抜け出せなくなってしまうことも。
専業2年目の時にせどりに対するモチベーションが一気に落ちてしまい、1ヶ月の仕入れ額が4万円というときがありました。
家の引きこもってAmazonプライムみたり、カフェで読書したりと1ヶ月くらいずっとダラダラ…
「ほんとに何してるんだろう」といった感じですよね。
専業せどらーの場合、ダラダラのループに入ると危険度は一気に高まります。
- 制約が何もないのでダラダラと深みにハマる可能性が高い
- それに伴い仕入れをしなくなり収入が減少する
といったことが理由です。
副業せどらーの場合は、本業の収入があるので仕入れをサボっても問題ありません。しかし、専業でせどりをしている場合は収入が減少していく要因となってしまいます。
明確な目標がない時やそれなりに生活できている場合は、特に油断しがちです。
- 具体的な目標を決めておく
- できるだけルーティン化する
- 作業がしやすい環境を整える
- たまには気持ちをリフレッシュする
このように、モチベーションを維持するようにしなければいけません。
というのも、せどりは仕入れの手を止めると売り上げは落ちていきますし、もちろん在庫も減っていきます。
生涯利益も減るわけで、長期間仕入れをしないことはあまりいいことではありません。
モチベーションダウンにも注意が必要です。
【安易な脱サラはNG】専業は決して楽ではない
よくネット上では、「独立してストレスなく自由に生きよう」みたいな言葉をよく見かけますが、安易な脱サラはNGです。
確かに専業せどらーになると、時間を好きなように使うことができますし、自分のやりたいことをやって好きなように生きることができます。
会社員時代よりはるかにストレスフリーな生活ができますし、独立して良かったなと心から思っています。
とはいえ、やはりリスクもありますし、決して楽なビジネスではありません。
- 会社員とは違い安定した収入ではない
- 税金の支払いも意識しなければいけない
- 仕入れを止めると収入は落ちていく
これからせどりで独立したいという人も多いかと思います。
正直なところ、気持ちさえあればいつでも独立はできますよね。思い切って会社を辞めて、せどり1本で食べていくと行動に起こすこともできます。
しかし、独立を早まるあまり、スキル・資金力がないにも関わらず、会社を辞めて独立するのはリスクが高いです。
まずは、「これなら独立しても生活していける」という確信が持てるまで、副業でスキルを磨いてから独立するのがいいと思います。
まとめ:確信をもって独立しよう
せどりで独立するタイミングや準備すべきことを紹介してきました。
実際ところ、その人のやる気次第、行動力次第でせどりで独立することはできます。勢いで会社を辞めてしまえばいいわけですから。
なかには勢いで会社を辞めて、背水の陣で専業になり実績を出している人もいます。
しかし、安易に独立してリスクを負うよりも、しっかり準備してから独立したほうがいいです。
私もしっかり貯金をして、せどりで独立してもやっていけるという確信をもって会社を辞めました。
ここまでの確信があれば、今までの自分の経験を信じて新しい道へ飛び出すだけです。不安もあると思いますが、そこまで心配する必要はないのかなと思います。
せどりで独立すると、会社員とは違い誰にも縛られない自分ですべてを決めれる生活が実現できるのは確かです。
せどりで独立を目指すなら、確信が持てるくらいの準備をしましょう。
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