本記事では、中古せどりの価格設定の基本とテクニックについて紹介したいと思います。
「せどりを始めたばかりだけど、どのくらいの価格で販売したらいいかわからない」といった方はぜひ参考にしてみてください。
価格設定には答えがないので、目安の1つとして捉えていただければと思います。
中古せどりの価格設定の基本とテクニック
基本はコンディションに合わせた最安値キープ
中古の価格設定は、コンディションに合わせた最安値キープが基本です。
とにかくスピード重視で販売したい人は、コンディションごとの最安値をキープして販売しましょう。基本的にはプライスターを使って自動で価格改定するのがおすすめです。
しかし中古の場合、全く同じ状態の商品はないので、同じコンディション「良い」でも実際の状態はマチマチです。
なので、商品状態によっては、同じコンディションでもより高く販売することが可能です。
「傷の程度」「特典の有無」など、同じコンディションのライバルの商品と比較して、状態がよければより高い価格を設定しましょう。ただし、価格を高くすればするほど回転が落ちやすいのでうまくバランスを取る必要があります。
また、中古商品の場合、購入者からすると実際にどんな状態の商品が届くかわかりませんよね。そのため、具体的な商品状態をわかりやすくしてあげることで、より高く販売することも可能です。
「少しくらい高くても、具体的な商品状態がわかるものが欲しい」といったお客さんも一定数いるので、あいまいな説明文や商品写真がない出品者よりも、高い価格でも買ってくれることが多いです。
差別化して、高く販売できる要素は以下のものがあります。
- 特典の有無をコメントに記載
- 出品コメントに商品の状態を詳細に書く
- 商品の写真を載せる
多少の手間はかかりますが、より高く販売することができるので、手間と利益のバランスを考えて取り組むといいでしょう。
中古商品の高値販売については、初心者必見!中古せどりで稼ぐためのコツと戦略をマスターしようで解説しているので参考にしてみてください。
相場の流れに乗ろう
価格設定をするときは過去相場に影響されやすいものですが、価格高騰の流れに乗ることも大切です。
例として以下の商品をみてみます。
長期で過去相場を見ると、2,000円〜3,000円が相場かなといった商品。ここ1年で5,000円くらいに上がってポツポツ売れている感じですね。
ここ1年を詳しく表示したのが以下の画像です。4,000円くらいで売れていて、直近の7,500円と11,000円の価格でも反応がありますね。
では、この商品を2,500円で見つけた場合どうするか?
パッと見の判断としては、5,000円くらいであれば売れそうだけど、タイミングによっては低い価格になりそうというの分かります。
仕入れ値が2,500円なので、5,000円販売でギリギリライン、5,000円を下回ると微妙な仕入れになってしまうのでスルー、というのが私の感覚です。
なので、以下のように7,500円と1万円の反応がない状況だったらスルーしています。(この商品に出会うのが2ヶ月前だったら仕入れはしていないです)
ただし、直近の7,500円と1万円で動きがあるので、ポテンシャルのある商品で高利益が取れる可能性が十分にある商品と言えます。
2,500円で仕入れて、最低でも3,000円くらいで販売、うまくいけば1万円販売を狙えるという商品なので低リスクで高利益が狙えますね。
では、価格設定はどうするの?ということですが、1万円でも反応がある商品なので、現在の11,000円の相場に合わせるべきです。
というのも、過去相場はどうであれ7,500円以上でも売れる可能性のある商品なので、あえて価格を下げて販売するのはもったいないからです。
1万円の相場で3ヶ月、6ヶ月と売れていない状況であれば下げてもいいかと思います。
実際に11,000円の相場に合わせて出品したところ、すぐに売れてくれました。
2,510円仕入れ→11,000円販売、利益約6,500円(利益率50%超)とかなりいい結果となっています。
販売戦略としては、現在の相場である1万円で売れたらラッキー、相場の下落があってもその過程で売れればよし。相場が5,000円以下になった場合は、それ以上は値下げせずにしばらく様子見(プライスターで赤字ストッパー5,000円に設定)。数ヶ月しても売れなければ、最安値で売り切ろうといった判断をしています。
今回は見事にハマったパターンですが、ポテンシャルを感じる商品であれば、過去相場は気にせず高値相場に合わせて販売してみるのもいいかと思います。
オンリー出品時の価格設定
オンリー出品は、自由に価格をつけることができるので高利益を狙えるチャンスといえます。
とはいうもののいくらで値付けすればいいのか迷ったりすることも。
そんなときは、以下の2点を意識してみてください。
- 過去相場より少しでも高く出品すること
- 直近の相場だけを参考にしないこと
まず、出品者なしということは、あたなが自由に価格を決めることができます。かなりのボーナス状態なわけで、過去相場に合わせて出品していたのではもったいないですよね。
なので、過去相場より少しでも高く出品しましょう。
いくら高く値付けをしようと、日本に1人でも納得してくれる人がいれば購入してくれます。
次に、直近の相場だけを参考にしないことも重要になってきます。
例えばですが、過去1年間の相場が1万円で現在出品者なしの商品を仕入れたとします。
この時に、「1万円で売れる商品だけど、オンリー出品だから2万円で販売しよう」といったように、なんとなくの感覚で値付けをすると損をする可能性も。
オンリー出品の時は、Keepaなどで全期間の相場をチェックして、最も高く売れている期間の価格を最低ラインとします。
直近1年で1万円くらいの相場でも、過去に3万円で売れている時期があれば、現在でも3万円で売れる可能性が十分にある商品だと判断できるからです。
なので、この場合だと3万円が最低ラインです。あくまで最低ラインなので、さらに高い値付けにチャレンジしてみるのもいいでしょう。
「他の出品者が出てきて相場を下げられたらもったいないから、ある程度は過去相場に近い価格で売った方が結果的にいいのでは」という不安な気持ちもあるかと思います。
そういった場合でも「1週間だけ俺様価格にしてみる」というように、短期間だけでも高くしてみてください。
その価格で売れるかどうかは、出品してみなければわからないからです。その価格で売れたらラッキー、売れなければ徐々に価格を下げていくといった流れがおすすめです。
もう1つ大事なのが、この商品はどんなお客さんが購入するのかを想像することです。
例えば、法人として買うのか、個人が楽しむもので買うのかで予算の違いが出てきます。法人が購入するような商品であれば、経費で購入することがほとんどなのでかなり高めの価格でも購入してくれることがあります。
この商品はどんな人が買うのか想像して、手の届きそうな価格設定をするというのが大事になってきます。
顧客心理をついた高値販売
中古品の場合、新品との価格差が大きい商品や、中古相場から見てあまりにも安い商品は「安かろう悪かろう」と判断されてしまうことがあります。
例えば以下のレビューのように、相場より安い商品に対しては「本当に大丈夫なんだろうか?」と不安を抱く人もいます。
つまり、「安い商品=状態が悪い」「高い商品=状態が綺麗」というイメージを持っている人は一定数いるということです。
この顧客心理を利用することで、思わぬ高値販売が決まる場合があります。
あくまで例ですが、次の商品を見てみます。
新品が25,000円で、中古最安値が11,300円。
かなりの価格差がありますよね。
こういった商品の場合、「中古の安い価格帯の商品は、あまり状態が良くないのでは?」と思う購入者さんもいます。
これは、「新品が24,970円なんだから、状態が綺麗な商品はその価格に近いはずだ」と考える購入者もごく一部にはいるということです。
もちろん、綺麗で安い方が売れやすいので、決まる確率は決して高くないですが、試してみる価値はありますよ。
まずは新品価格に寄せた価格で出品してみて、しばらく様子をみて、徐々に適正相場に合わせるといった方法も1つの戦略になります。
資金に余力のある方の戦略ですが、ぜひ試してみてください。
端数価格効果も利用しよう
商品の価格として、「198円」や「2980円」など「8」や「80」で終わっているのをよく見かけると思います。
2000円にするのではなく1980円にするといった感じですね。
たった20円しか変わりませんし、キリもよくありません。果たしてこの端数の効果はあるのでしょうか?
結論からいうと「端数」の効果はあると実験で証明されています。
裏付ける実験としてロバート・シンドラーの実験があります。
簡単に要約すると以下のとおりです。
被験者に20ドルと25ドルの商品を比較してもらったところ、その価格は小さいと認識された。
ところが価格を1セントずつ安くして、19.99ドルと24.99ドルにしたところ、その価格差はかなり大きいと感じられ、価格が安い方を選ぶ確率が大幅に上がった。
人間は簡単に意思決定できるように、おおよその価格帯を設定してパターンごとのルールを決めている。
これらの実験から、価格設定をするときは2500円とするよりも、2480円としたほうがお客さんにとってお得に感じてもらいやすくなり、購入率が上がると言えます。
またライバルと比較される可能性があるときは「1円値引きすれば買ってもらえる確率があがるだろう」とも言っています。
とはいえ「せどり」の場合、他の出品者や商品状態など様々な要素が絡んでくることなので、端数の効果を使う場面は頻繁にあるわけではないかと思います。
- 出品しようとしている価格帯にライバルがいない時
- オンリー出品時
上記に当てはまる場合は「端数」を使うことで効果が見込めそうですね。
アンカリング効果を利用する
せどりをしていると、「その価格は高すぎて売れないのでは」といった商品を見かけることがあるかと思います。いわゆる俺様価格です。
しかしこの俺様価格を利用した値付けも効果的だったりします。
たとえば、過去相場が5000円の商品Aが、しばらくのあいだ3万円で出品されていたとします。
この商品Aをチェックしていたお客さんからすると3万円は高すぎると感じていても、次の出品で14800円という価格を見たときにかなりお得に感じます。
これを「アンカリング効果」といいます。
アンカリング効果(またはアンカー効果)とは、最初に提示された数字が「アンカー(基準)」となって心に強く残り、その後の印象や行動に影響を及ぼす効果のこと。
人は十分な情報を持ち合わせていないとき、特定の情報にだけ頼ってしまいそれを基準としてしまう場合があることを利用したものです。
けっこう効果的なので試してみてください。
特に出回りの少ないレア商品に効果的です。レア商品は、いつ次の出品があるか分かりません。もっと安い出品者が出てくる可能性があるとしても、相当先になる可能性が高いです。
であれば「14800円でも高いけど、3万円に比べたら相当安いので購入しよう。」と考える人もいるはずです。
もちろん「3万円では絶対に売れない」という理由はありません。この価格に乗っかるのもありです。
まとめ
Amazonせどりの価格設定と「価格の誤設定による出品停止」について紹介してきました。
価格設定は奥が深く、答えがあるわけではありません。
まずは本記事を参考にしていただき、商品を売っていく中で自分で色々経験を積み上げていくのがいいかと思います。
また、出品時に価格設定しただけで終わるのではなく、定期的な価格改定もしましょう。価格改定をサボっていると「自分の商品だけ相場に取り残されていた」なんてことにもなりかねません。
コメント
コメント一覧 (2件)
高額な商品はキリの良い数字の方が効果的 コレは目からウロコです。確かに、言われてみれば、「そうなんだなぁ」って思いました。
オンリー出品時 自分の場合 今まで 過去に売れた価格に少し色を付ける程度(過去5000円なら、6000円とか)にしていましたが、今後は、もっと、攻めてみようと思います(^_^)
それはもったいないですね。9800円、14800円、19800円、それ以上と挑戦してみてもいいと思いますよ。売れるかどうかは出品してみなければわからないです。思いっきりいきましょう(^^)