せどりは出品が終われば「あとはそのまま放置」というわけにはいきません。
相場や出品状況というのは常に変化しているので、定期的な価格改定が必要となってきます。
- 価格改定はやったほうがいいの?
- 価格改定のタイミングの目安が知りたい
こんな疑問を持っている人もいるかと思います。
そこで本記事では、せどりの価格改定の必要性やタイミングを解説したいと思います。
せどりの価格改定の必要性

そもそも価格改定とは、出品している商品の価格を、そのときの相場やライバル状況に応じて、価格を調整することをいいます。
基本的には、商品を売れやすくするために「値下げ」をしていくことになりますが、状況に応じて「値上げ」をしていくこともあります。
価格改定の目的は以下の2つ。
- 早く売るため
- 利益を多く取るため
早く売るため
価格改定は基本的には「値下げ」と書きましたが、その理由は「早く売れる確率が高まる」からです。
値段が安いほうが売れやすい
例えば、以下の2つの商品(新品)が出品されているとします。
- 1900円の商品
- 2000円の商品
どちらを購入するかと聞かれれば、少しでも安い1900円の商品を買いますよね。
状態が変わらなければ、安い商品から売れていくので、常に安い価格をキープすることで売れやすい状態を保つことができます。
そのため、どの出品者も自分の商品を早く買って欲しいので、常に最安値を狙うために値下げを行います。
例えば、自分を含めた3人の出品者が2000円に設定していれば条件は同じです。
- 2000円(ライバルA)
- 2000円(ライバルB)
- 2000円(自分)
しかし、条件が同じため自分が優位になる要素がなく、いつ自分の商品が購入されるかわからない状態です。
そこで、他の出品者より有利になりたいと思い、ライバルAが1900円に値下げをしたとします。
- 1900円(ライバルA) →有利
- 2000円(ライバルB)
- 2000円(自分)
そうなると、1900円のライバルAが有利になりますよね。
※出品者の評価とかプライム発送など、売れる要素は他にもありますが、条件に変わりがなければ安いほうが有利になります。
さらに、その値下げを見たライバルBが1900円にしたらどうでしょう。
- 1900円(ライバルA)
- 1900円(ライバルB)
- 2000円(自分) ←自分だけ不利
自分だけ不利になるのは明らかですよね。
このように相場には変化が起こるので、価格改定をしないと自分の商品だけ取り残されることになり、キャッシュフロー悪化の原因にもなってしまいます。
カートを取りやすくなる
新品せどりの場合、カートが取れるか取れないかで、売り上げが大きく変わってきます。
カートを取得できるかどうかの要素に「価格」も影響してきます。
もちろん、安いほうがカートを取りやすいです。
そのため、新品を出品している場合は、常に最安値に合わせた価格改定をしていくことがセオリーになります。
利益を多く取るため
価格改定の基本は「値下げ」ですが、状況に応じて値上げをすることで利益アップに繋がります。
値上げのチャンスはどんな時があるのか解説したいと思います。
価格を合わせていたライバルがいなくなった場合
価格設定は、基本的には同コンディションのライバル価格に合わせますよね。
しかし、ライバルの商品が先に売れてしまうことも。
ライバルの商品が先に売れて、同コンディションにライバルがいなくなった場合、自分の商品の価格をあげることを検討してみてください。
例えば、次のような出品状況の場合をみてみます。

自分が「非常に良い・FBA・写真付き」の8240円で出品している場合、ライバルは「非常に良い」の8358円の出品者になります。
※あくまで例なので、写真や商品コメントのクオリティは無視します。
購入者としては「非常に良い」の中古商品が欲しい場合、どっちかの出品者から購入する可能性が高いです。
8358円の商品が先に売れた場合、「非常に良い・FBA・写真付き」のライバルがいなくなったことになります。
この場合、「非常に良い・FBA・写真付き」であれば、出品価格を9400円にしたとしても、「非常に良い」商品を探しているお客さんに買ってもらう可能性は十分にあります。
オンリー出品の場合
オンリー出品の場合は、自分の好きな価格をつけることができますが「まずは高値で出品して徐々に値下げしていく」というのがセオリーかと思います。
しかし、オンリー出品でも値上げをすることで売れることもあります。
次の商品レビューのように、見込み客の中には値段が下がるのを待っているお客さんもいます。
「長いこと価格とにらめっこして、やっと4500円程で購入できました。 大体¥9000~で出品されていますが、たまに出品数が増えて価格が下がる物があります。欲しい方は根気よく粘りましょう」
つまり、自分の欲しい商品の価格が下がらないか、定期的にチェックしているわけですね。
こういった場合に、徐々に値上がりしていったら、買う側からしたらどのように感じるでしょうか。
「どんどん値上がりしてるじゃん、この商品を買うのはやめよう」と思う人もいれば、「どんどん値上がりしてるじゃん、これ以上高くなる前に買わないと」と思う人もいるはずです。
見込み客の中に後者のように考える人がいれば、購入されることもあります。(もちろん購入者の考えを知る由はないのですが)
過去にもこんな事例があります。以下の商品は7800円で出品していて、1か月売れなかったので9800円に値上げして販売した事例です。
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2000円の値上げをしても、普通に売れました。1商品で2000円の差はけっこう大きいですよね。
ある程度寝かせる覚悟は必要ですが、この商品のように流通の少ないレア商品の場合は効果的です。
価格改定のタイミング

価格改定のタイミングは、新品と中古で異なります。
新品
新品の場合は、毎日行うのがベストです。
先ほども書きましたが、新品は「カートを取得できるかどうか」で売れ行きが大きく変わってきます。
いかにカートを取るかが重要になってくるので、常に最安値をキープすることでカートが取りやすくなり、売れやすい状態を作っておくことができます。
新品せどりの場合、ほとんどの出品者が価格改定ツールを使っているので、必ず価格改定ツールを使いましょう。
価格改定ツールは、5分間隔でも自動で価格改定してくれるので、とてもじゃないですが手動では勝てません。
中古
中古の場合の価格改定の方法ですが、価格改定ツールを使ったほうがいい場合と、手動で行うほうがいい場合があります。
この2つのパターンによって、タイミングは異なってきます。
まず、価格改定ツールと手動で切り分ける理由ですが、次の2つのコンディション説明欄をみてください。

同じ「非常に良い」でも、特典(トレカ、ポストカード)の有無がありますよね。
言うまでもなく、同じコンディション「非常に良い」でも、特典が付属しているほうが高く売れます。
しかし、価格改定ツールは2つの商品を「非常に良い」の商品であるとしか判断できません。
特典付き24,900円の出品者が、価格改定ツールで「非常に良い・FBA」に合わせた設定をしてしまうと、21,980円に合わせてしまうことになり、利益を取り逃がしてしまうことになります。
このように、中古で高値販売を狙う場合は、手動での価格改定のほうがいい場合は多々あります。
もちろん、取り扱うすべての商品において、高値販売を狙うわけではないと思いますので、以下のように切り分けることをおすすめします。
- 相場の最安値にあわせて売り切る商品 → 価格改定ツールを利用
- 高値販売を狙う商品 → 手動で価格改定
相場の最安値にあわせて売り切る商品(価格改定ツールを利用)
相場の最安値にあわせて売り切る商品とは、次のような商品を対象としています。
- 薄利回転系商品
- ロングテール商品
- 俺様価格で出品する商品
- 突発的なトレンド商品
こういった商品は、少しでも早く売るために価格改定は毎日やるほうがいいです。価格改定ツールを使って相場の最安値で売り切るようにします。
その理由を解説します。
薄利回転系商品
薄利な回転系商品など、低単価で他の出品者と価格差がつけにくい商品は、コンディションごとの最安値に設定して、早めに売り切った方がいいです。
というのも、低単価商品は、高値販売を狙う手間に対して利益額が小さいからです。
余計な手間をかけるより価格改定ツールで最安値に設定して、どんどん売り切るようにした方が効率的です。
ロングテール商品
ロングテール商品は、高値販売を狙わず最安値をキープして早めに売り切るのがセオリーです。
売れるまでに時間がかかるので、1度販売機会を逃してしまうと次のタイミングまで時間がかかります。
それに、欲を出して高値販売を狙うと、さらに売れにくくなってしまう可能性があります。
ロングテール商品は、欲張らずに最安値で売り切ることを意識した方がいいです。
俺様価格の商品
俺様価格で出品する時は、「他の出品者が相場を下げてくる」可能性は大いにありますし、「結局は以前の相場に戻る」ということはよくあります。
相場が下がり続けているのに高値で待っていると、販売機会を逃してしまうので、こちらも最安値をキープするような価格改定が望ましいです。
突発的なトレンド商品
突発的なトレンド商品は、どこまで相場が上がるかわからないですが、いつ相場が落ちるかもわかりません。
売れる時に売っておくのがベストなので、価格改定ツールを使って最安値をキープするようにしたほうが効率的です。
高値販売を狙う商品(手動で価格改定)
高値販売を狙う商品とは、先ほども紹介したように、特典の有無など他の出品者と差別化できる要素がある商品です。
出品状況を確認しながら手動で価格調整をしていくほうが、利益の取りこぼしが減ります。
特典の有無以外にも、
- (商品A)ボックスの角が潰れている「非常に良い」
- (商品B)すべて綺麗な「非常に良い」
このような感じで、同じ「非常に良い」でも、商品状態が異なることはよくあります。
価格改定のタイミングですが、中古の場合は人それぞれ異なるのですが、週1回くらいが目安になります。
必ず価格の調整をするというわけではなく、出品状況をよく確認して、価格改定するかどうかを決めましょう。
とはいえ、高値で待ちすぎても売れなくては意味がありません。
1ヶ月で売り切りたい商品がある場合は、
- 1週目:下げる or キープ
- 2週目:下げる or キープ
- 3週目:必ず○○円下げる
- 4週目:必ず○○円下げる(必ず売る意識)
こんな感じで、売り切る目標までに段階的に必ず調整する方法もアリです。
ここら辺はご自身のキャッシュフローなど意識してうまく調整していきましょう。
まとめ
せどりの価格改定の必要性やタイミングを解説してきました。
せどりは商品を売って初めて利益になります。
そのためには、本記事で解説したような価格改定が重要になってきます。
新品と中古でやり方は変わってきますが、まずは本記事を参考にしていただければと思います。
「まだ価格改定ツールを使っていない」という人は、導入を検討してみて下さい。たくさんの商品の価格改定をするのは時間がかかりますし、価格改定スピードも手動より圧倒的に早いです。
価格改定以外のメリットも大きいですよ。価格改定ツールのおすすめは、【2023年】Amazonせどりに最適な価格改定ツールおすすめ7選!で解説しているので参考にしてみて下さい。
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